3日目、朝7時起床、部屋のカーテンを引いたら空は青く澄んでいた。昨日とは打って変わって青空である。部屋のベランダからブレッド湖の美しさとブレッド城そして未だ雪に覆われているスロベニア最高峰のトリグラウ山が奇麗に見えている。
9時過ぎ、ホテルの前からみんなでバスに乗り込み席につくと京都のご主人が「昨夜の俳優、思い出したがなー。モーガン・フリーマンやろー!」私も「そう、モーガン・フリーマン、昨日寝る間際に思い出しましたよ!」「それは僕より遅かったねー、昨夜夕食のあと部屋へ入ってすぐ思い出しましたよ!」
実は昨夜の夕食時にみんなでアルコールを飲みながら映画“最高の人生の見つけ方”が共通の話題となり、アメリカ映画の二大スターであり、まさに百戦錬磨の芸達者な二人のために作られた映画の俳優の名前が出てこなかったのである。
ジャック・ニコルソンの名前も「ほらほら、なんとかニコルソン?」「そうそう、ジャック・ニコルソンだー!」とだれかの助けがないと一人前にはほど遠い、もう一人の俳優モーガン・フリーマンをだれも思い出せず「あの黒人? ほらほら」とだれかが思い出すよう催促するのだが、その場ではだれも名前が出てこない。(今回の参加者すべてが60代、自分自身の頭脳にはインプットされているのだが、口に出すことができないもどかしさ)
今日はホテルから30分ほどバスで走ったところにあるボーヒン湖へ、この湖もゴミひとつない奇麗な湖でさすが国立公園である。そのあと、ロープウェイでヴォーゲル展望台へ、ロープウェイに乗ってて傾斜が45°ぐらいになったので現地ガイドに傾斜度を聞いたら、やはり約45°だった。
いろいろケーブルカーやロープウェイに乗ったが、傾斜45°というのは珍しいんではないか。展望台の周りにはスキーゲレンデがあり、多少雪が残っていて冬の楽しさと厳しさを肌で感じた。展望台のレストランでランチをとり、ロープウェイで下山後、ブレッド湖へ戻りブレッド湖の畔にあるブレッド城へ入場、高台にあるブレッド城からブレッド湖のパノラマ景色を楽しんだ。
夕食まで街の散策やホテルでの休憩などそれぞれ自由行動で過ごし、夕食はホテルから歩いて10分ほどの居酒屋風レストランでアルコールとともにカツレツなどを食しながら2時間ほど経ち話題が尽きず盛り上がっていたら、次の予約客である日本人グループがぞろぞろ入口から入ってきて、我々は追い出されるようにレストランをあとにした。
4日目の朝食後、ブレッドからポストイナへ、欧州最大規模のポストイナ鍾乳洞観光、入場するとまずはトロッコに乗り3km(約5分)奥に入り下車後2km歩いて鍾乳洞内を観光する。
川崎市麻生区のご主人(広島県出身)が「秋吉台の秋芳洞とは比べ物にならない規模だ!」と感嘆の声をあげていた。私もたかが鍾乳洞と思っていたが、規模の大きさには驚いた。
鍾乳洞の入口にあるレストランでランチをとり、ポストイナからバスで約5時間、クロアチアのプリトヴィツェへ国境を越えて移動、夕方山小屋風のホテルへチェックイン、天気が回復したかに思えたが、だんだん雨模様に変化していった。
2019年5月30日 小濱 綱之