2019/07/02

(NO.1170) 怒ってはいないけど   岡 希太郎

週刊新潮の最近号にまたまた嘘ニュースが載っていた。次いで今日はデイリー新潮に転載されていた。もういい加減にしてくれっと言いたい。でも腹は立たない。

米ワシントン大学の今井教授が、日本でプレスリリースする度にネットと週刊誌が騒ぎ立てる。今井先生はそれを面白がって成果発表会をしているのか・・・と疑いたくなってしまう。誰も彼もに猛省を促したい。でも筆者は怒ってはいない。

某サプリメント会社が今井先生の新発見酵素に目をつけて、それを大量に合成し、薬のようなカプセルに詰めて売り出すそうな。不老長寿が謳い文句で、1日2粒飲めば健康長寿が手に入る。1粒5千円で如何ですか?

それを聞いたホリエモンさん曰く「もうちょっと安くしてくれないか」と。何処までがホントの話なのかよくわかりませんが、週刊新潮を買って読む気もしないので、そのまま放置してあります。

週刊誌を読まなくても、今井先生の書いた論文さえ読んでいれば、某サプリメント会社の宣伝文句が嘘であることは直ぐわかる。何故なら論文に書いてある酵素タンパク質は飲んでも吸収されないので、先生の実験はネズミに注射したものでした。なのでカプセル詰めのサプリメントをいくつ飲んでも効くはずはありません。

筆者が腹を立てない理由はたった1つ。毒にも薬にもならないものを、天下の週刊誌が効くと言って記事に書いて、それを作って売る会社があれば、必ず買い手が現れる。買い手がいくら高い値を払ったとしても、お金持ちのことなら問題はないし、飲んで被害を受けるものでもありません。「ああやっぱり効かなかったか」と言って、次のフェイクに思いを寄せるだけなのです。

昔から人をだます商売はいくらでもありました。「知らぬが仏」とは実にうまく言い当てたものです。商売の相手が仏様なら、毒にも薬にもならないものに高い値をつけて売りつけても決して罰は当たりません。

 

2019年7月2日    岡 希太郎