桜の花は満開を過ぎて多くの花が散っている。
「今年の桜は終わったな」
「あっ気ないもんだな」
「桜を惜しんで一杯やるか」
「おう、いいねぇ」
来年も桜の花を眺められるとは限らない。
桜だって根腐れして伐採されるかもしれない。
あるいは強風で倒れるかもしれない。
桜にも人間にも運命があり寿命がある。
それでも呑ん兵衛は常に楽観的に暮らしている。
「男の人生は枯れてから面白くなるもんだよ」
「嬉しいねぇ、その前向きな考え方は」
枯れても酔っぱらってご機嫌で生きていられるのは、
人間だけである。
06/卯月/2026 山田 雄正