先日のことである。
電車の中で前に座っている女子高生がホッ~とため息を吐いた。
クラスの好きな男子のことでも想っていたのかもしれない。
直ぐ横に座っている太った中年女がハアッ~とため息を吐いた。
稼ぎの悪い亭主と一緒になって苦労している感じがする。
勝手な想像は人を幸せにも不幸にもする。
「ハクション、ハクション、ハクション」
三連発のくしゃみが出た。
(んっ・・? 誰かが俺の噂をしているな)
スギ花粉が飛べばくしゃみも出るだろう。
ため息とくしゃみを連れて、春はいつも突然やって来る。
24/如月/2026 山田 雄正