先週の台風は大雨を降らせて過ぎて行ったが、
日照りが続いて困っていた農家にとっては、
待ち望んでいた雨だったかもしれない。
台風は時と場合によっては歓迎されることもある。
すっかり自堕落な暮しに埋没した身となってからは、
夕暮れの時の駅裏の居酒屋での一杯が唯一の日課になった。
居酒屋では酎ハイとモツ煮込みがお決まりの定番である。
現役時代はいろいろあったが、いろいろと忘れて行く。
忘れないと困るような生臭い話も多く含まれている。
酎ハイでホロリと酔ったらそれで充分。
店が混んできたらサッと席を立つのも隠居の流儀である。
「転ばないように気を付けて帰って下さいね」
「おう、大丈夫だよ、また明日な・・」
こんな呑ん兵衛でも居酒屋の女将からは、
感謝され歓迎されている。
08/長月/2025 山田 雄正