私は妻とふたりで8月31日から9月3日、3泊4日の旅程で“にっぽん丸”に乗船した。小樽港から利尻島に寄り羅臼港そして小樽港へ戻るコースでした。出航日当日の秋田空港から千歳空港へのチケットが取れず、小樽へ前泊、当日の出航が19時のため、12時チェックアウトのホテルを予約し、小樽運河クルーズや屋形船クルーズなどで乗船時間までヒマつぶし、最後はコメダコーヒーショップで乗船受付まで時間調整、乗船出航19時、岸壁では地元の和太鼓などに見送られ、利尻島へと出航した。夕食のレストランへ船室から移動し、テーブルに案内されたら、おひとり様(京都からご主人と乗船予定が体調をくずし誕生祝いも兼ねてひとりで行ってらっしゃいとそのお言葉に甘えた女性)の先客が「よろしくお願いします!」と京都なまりで元気いっぱいの挨拶「こちらこそ!はじめまして・・・」と意気投合し三日三晩一緒に夕食をともにした。三日目は本人65歳の誕生日を迎え、船内専属のギタリストとカメラマンが我々のテーブルで♪ハッピ・バースディー・ツーユー、…♪などなどと祝って記念写真を撮り本人はシアワセいっぱいの様子だった。31日はお天気が晴れていたが、1日の利尻島は強風・大雨のため沓形港に着く予定が真裏の鴛泊港へ変更、テンダーボートで島に上陸した人の話を聞いたら島の雰囲気だけ味わったが、雨風で全身びっしょ濡れになり、にっぽん丸に戻りすぐシャワーを浴びるような状況だったと嘆いていた。2日の羅臼は雨こそ降っていなかったが沖は波が高く曇りの天気でクジラウオッチングなどの遊覧船が欠航となりオプショナルツアーに申し込んでいたお客さんがガッカリ、私は今回の目的である国後島がうっすらと辛うじて見えたが、せっかくのチャンスにアンラッキーを恨みたくなった。我々もテンダーボートで上陸、港で世話役の羅臼地元民と交流したところ、羅臼から根室方面は水深が浅いため大型客船などは根室海峡を通れない。通過できるなら、わざわざ小樽へ戻らず根室・苫小牧を通り函館で下船する選択肢もありではないかと思った。戻りのテンダーボートに地元の小学6年生13人が野外学習という名目で“にっぽん丸”を見学するために同乗、ボートが揺れるたびに「キャー、ワー、・・・」と、とにかく嬉しそうだった。我々乗船客は船内でいろんなゲームやイベントなどがあり参加しようと思えばいくらでもヒマつぶしができる日々が待っていた。夜は落語家三遊亭圓丸と民謡歌手伊藤多喜雄の歌唱力を楽しんだり、カジノ(日本船籍と国内運航によりキャッシュの賭け事はご法度)でチップを渡され雰囲気だけの味気ないお遊びでした。
3日11時半に下船、天気は晴れ、この悪天候の2日間はなんだったんだろう。
今回の旅でつくづくお天気の重大さを痛感したしだいでした。
2025年9月5日 小濱綱之