2025/05/22

(NO.1722)  楽しい旅も帰りには?   小濱綱之

先週の15日から17日まで、妻と長崎空港でレンタカーを借り、雲仙岳やハウステンボス(森の家)を観光した。

初日、雲仙岳の温泉宿泊施設へ向かう途中、石垣で区切られたジャガイモ段々畑がところ狭しと道路沿いにありビックリした。夕食時にレストランのマネージャーに聞いたら、長崎県は北海道のつぎにジャガイモの生産量が多く、ほとんどが雲仙で生産されているという。 

マネージャーは聞いてもいないのに、つぎにカステラについて講釈をたれ、普通のカステラより倍の値段で売られている五三焼、これは経験年数が20年以上の職人が精魂込めてつくっているカステラ、10年では普通のカステラしかつくれない。あとで五三焼を買って箱の説明を読んだら、普通より卵黄を多めに使っているとあった。(昔、食べたカステラより美味かったが、値段が倍という価値観はどうなのか) 

今回はホテルのラウンジでコーヒーを飲みながらのんびり寛ぎ、11時のチェックアウトでハウステンボスへ向かった。

オランダをモデルにした水と花と風車などが雰囲気を醸し出し、まずは船に乗り周遊、つぎに観覧車に乗りハウステンボス全景を楽しんでいたら、ちょうど観覧席がトップに達したところで、アナウンスがあり「ただいまより、一時停止し点検を始めます」「ええー、勘弁してよ。高所恐怖症なんだから」と私は思わず口走っていた。(さほど時間もかからず動いたから安心したが、あんな場所で故障などしたら、まちがいなくパニックになるだろう)

ハウステンボスをあとにし、今日の宿泊は長崎市内の稲佐山中腹にあるリゾートホテル、チェックインが16時と遅いぶんチェックアウトが翌日12時、夕食までラウンジでアルコールなどを飲みながら長崎湾を見下ろし、夕食は夜景を眺めながら、目の前で揚げた天ぷらを食し、料理長(料理人ひとりだけ)の窓の向こうに見える街並みなどを聞いていたら、料理長に「軍艦島行きました?」と聞かれ「いえ、まだです。今回は天気も良くないので、あきらめてます」「世界遺産の軍艦島をぜひ見て行ってください」「大将は島に上陸したんですか」「いーえ、実はまだ行ったことがないんです」「ええー、なんだ、てっきり行ったことがあって、薦めてると思った」(近くにいるとかえって行こうと思わないのか)

翌日は長崎駅近くに昨年1000億円かけて新設されたサッカースタジアムへ訪れ、秋田のサッカースタジアム新設に伴い参考に見学したが、長崎ピーススタジアムにはレストランはもちろん、宿泊施設やスーパーマーケットなど、とても秋田県では不可能な財力と集客力だと実感した。

今回の旅は天候が曇り、霧もかかったりしたが、雨にあたらなく、まあーまあーでした。長崎空港から羽田経由で秋田空港へ帰る予定が羽田発20時25分の機材変更などで1時間遅れの出発、しかも秋田上空が天候悪化により着陸できない場合は引き返すことを条件に離陸した。結果的に秋田空港に着陸したが、着陸15分前から飛行機の上下振動が激しく、気分が悪くなり楽しかった旅も最悪の旅になった。

「終わり良ければ、すべて良し」と言うが、「終わり悪ければ、すべて悪し」だった。

 


2025年5月21日   小濱 綱之