2024/03/18

(NO.1591) ファーストクラスに乗っていた    山田雄正

 

今朝はうぐいすの啼く声で目が覚めた。 

何とも優雅で気持ちの良い朝である。 

 

(映画でも観に行くとするか・・) 

 

寝床の中で今日一日のことをあれこれと考える。 

 

(それよりアフリカに行って野性の象のウォッチングでもしてみるか)

 

こんな突飛なことは考えるだけで絶対にやらない。

 

それでも現役時代には身勝手で破天荒なことを平然と行っていたものである。

海外出張はすべて独自の判断と職務権限で実行していた。

 

アメリカ、カナダ、アラスカ、ベトナム、

中国、ロシア、フィンランド、スウェーデン・・

 

会社には内緒でファーストクラスに乗ったことが何度かあった。

堅物の経理課長が知ったら血相を変えて文句を言って来たに違いない。

 

「あなたは何をしたのか判っているんですか!!!」

 

大体こんなもんだろう。

 

今の暮らしは半径10kmの内側だけで遊んでいる。

もう海外に行くことはない。

 

箱根から西にも行かない。

行こうという気にならない。

 

小春日和のような穏やかな暮らしで充分に満足している。

これこそが“ファースト暮らす”というものである。

 

 

 

18/弥生/2024        山田 雄正