2021/02/12

(NO.1252) スーパーボウルのような感動を!  小濱綱之

先日から東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長が理事会のなかで女性蔑視発言をした批判が世界中に広がり収拾がつかない状況に陥り、森会長(83歳)が自ら辞任を表明し後任に川淵三郎(84歳)日本サッカー協会元会長を指名、川淵氏本人も了承したが、会長職は理事会に諮り承認を得て初めて認められるという規定があるにも拘わらず川淵氏はマスコミに会長を受けたと公表した。(翌日、勝手に早合点したことに気付き会長職の要請を辞退した。また、五輪の精神に反する政治が人事に絡んでいるようである)

森会長の女性蔑視発言はもちろん許されることではないが、東京五輪開催を目の前になにも辞任する必要はないと思っていた。

もし辞任が正しい判断なら、内容は異なるが安倍前首相やトランプ前大統領は何度辞任の責を免れているのやら。また、年齢で判断するのは不適切かもしれないが、川淵氏や森氏の年齢層は亡くなった私の父もしかり、まだまだ男尊女卑という古い考えを持つ旧態依然の世代に近いと思われる。森会長が女性蔑視を発言した理事会のなかで森会長へ注意する勇気ある理事がひとりもいなかったのが残念である。理事会の議論のなかでの問題は理事会で解決すべきではなかったか。あくまでも想像であるが、理事会で誰かが「森会長、それは言い過ぎですよ」と諫めていれば「ああー、そうだった。失礼でした。お詫びします」で済んでいたかもしれない。

国立競技場の設計者や東京五輪ロゴなどのトラブルから始まり今回の問題発言、コロナ感染拡大もあり東京五輪がほんとに開催できるのか、静かに見守りたいと思う。

さて、8日の朝、コーヒーを片手に新聞を読んでいたら、妻がテレビの前で「スーパーボウルやってるわよ」と教えてくれた。 米プロフットボールNFLの王者決定戦スーパーボウルはフロリダ州タンパで行われ、開催地に本拠を置くバッカニアーズが昨季王者のチーフスを相手にリードしていた。チーフスのクォーターバック(QB)は25歳のパトリック・マホームズ(父が横浜ベイスターズでプレーしたことがあるパット・マホームズ投手)、バッカニアーズのQBは43歳ベテランのトム・ブレイディ、親子ほど歳の差がある新旧QBの対戦である。世紀のQBの対決と前評判が高かったが、いざ試合が始まるとチーフスは試合の流れをつかめず最後までタッチダウンを奪えなかった。一方、バッカニアーズは優勝請負人ブレイディのパスがうまく決まり、31対9でチーフスを破り18季ぶり2度目の制覇を果たした。

私個人としてはどちらが勝っても見てるだけで迫力満点、コロナウィルスを吹き飛ばすようなスカッとする気分になり満足感に浸ったひとときだった。 また、QBのブレイディはMVPに選ばれ奥さんと子供3人に囲まれ嬉しさを身体いっぱい表現している姿を見て感動を受けた。 スーパーボウルを見ながら思い出したことがあった。50年も前に生前祖父が上京してきたとき、駒沢公園の近くに住んでいたので公園へ祖父を連れて行ったら隣りの駒沢競技場で学生アメフトの試合が行われており、しばらく試合を見て帰ろうとしたら祖父は初めて見るアメフトに夢中になり帰ろうとせず試合終了まで付き合わされたが、祖父に喜んでもらい嬉しかった思い出がある。

 

2021年2月12日      小濱 綱之