2019/12/25

(NO.1196) やまいは気から!  小濱綱之

2019年も過ぎ去ろうとする年末に高市総務大臣が総務省事務次官に対し事実上のクビを言い渡した。

日本郵政に天下った元総務省の先輩に情報を漏洩していた事実が発覚「これは行政の公平性を根幹から揺るがす一大事である」と処分を受けたが、官公庁から民間企業へ天下る元官僚を受入れる第一の目的は企業にとってメリットとなる官公庁の情報収集である。

私が現役のころ、天下りは常態化しバブル崩壊後、年々減っていった記憶がある。

天下りの責務は情報収集であり悪しき慣習と言えば情報漏洩がなくなるような錯覚に陥るが、天下りが続く限り情報収集は常識でありなくなるはずがない。

つまり行政の公平性を根幹から揺るがす一大事は民間企業への天下りという手法にある。

 

さて、この10日間、私にとって踏んだり蹴ったりの日々だった。

というのは顔の左こめかみに小さな擦り傷のような症状が表れ、自分で爪でひっかいたか、髭剃りで傷めたかハッキリしなかったがバンドエイドで2~3日応急処置、そのうち治るだろうとたかをくくっていたら、左こめかみから左目にかけて腫れてきたではないか、とてもひと前に出れるような顔ではないため、個人医院の皮膚科へ駆け込み診察してもらったら、拡大鏡でジッと見つめ「帯状疱疹ですね!」と言われたが、私は一瞬何のことやら理解できなかった。

昨年、仙台に在住の義弟がお腹に帯状疱疹が表れ、一ヵ月痛みに耐え薬で治ったと聞いたことがあり、帯状疱疹に罹ると痛みが伴うという先入観にとらわれ、痛みのない私がなぜ帯状疱疹なのか半信半疑だったが、医師の診断どおりだろうと納得し一週間分の薬を処方してもらった。

医師から「安静にしてくださいね!」というとんでもない言葉を聞き思わずひるんだ。

私は「先生、10月左ひざの半月板を手術し、いまリハビリ中で大事な時期なんですけどリハビリはだめですか?」医師はしばらく無言で「安静にしないと治らないので無理しないでください!」(あとは自分自身で考えろということだなと勝手に判断し)「はい、わかりました!」と診察室をあとにしたが、これじゃ、踏んだり蹴ったりじゃないか。

 

帰宅し妻に帯状疱疹に罹ったことを報告したら「あっ、それなら○○も帯状疱疹の経験があるから聞いてみるわ!」と言って妻の友人に電話で聞いたら、やはり痛くて大変だった。

そうこうしていたら、妻の従妹から義母の件で電話があり、ついでに私が帯状疱疹に罹ったことを伝えたら、従妹が「わたしも腰に帯状疱疹が表れ、最初帯状疱疹と思ってなかったからキンカンぬってたけど治らないので医者へ行ったら帯状疱疹だと診断された。でも痛みはしみなかった」(従妹は高校生のころソフトボール部でキャッチャーだった。羨ましいくらい肉づきがよく神経まで届かなかったのでは、失礼!)

今日、しばらくぶりで城東スポーツ整形クリニックへリハビリに行ったら、入院中に知り合った左肩靭帯断裂の男性に久しぶりで会った。

私の帯状疱疹に罹っていたこと話したら、その男性も二年前に背中に罹り痒くて痒くて苦労した。(いろんな症状があるんだ)

 

こんなに身近に帯状疱疹を経験している人が多くいるとは夢にも思わなかった。

帯状疱疹は「加齢」「ストレス」「過労」の三拍子が原因と言われ、60代がもっとも多く罹っているというデータがある。

 

「やまいは気から!」ということわざもまんざら嘘じゃないようである。

 

2019年12月24日      小濱 綱之