今年2つの新興コーヒー文化に出会った。
2つとも大学生が造る日本のコーヒー文化の芽生えに見えた。
1つ目は同志社の恒松亮平さん(先生)が日本コーヒーフェスティバル実行委員会(一般社団)を立ち上げて、京都の宇治に5大学のコーヒー同好会/研究会を呼び集めた。
西の京大、同志社、近畿大の各珈琲同好会、東からは東大と中央大の各同好会と早稲田のコーヒー研究会が集まった。
筆者は恒松先生にFacebookで呼びかけて、フェスティバルのニュースをシェアしたり、ほんの少しだけ協力した(→ https://www.japancoffeefestival.com/)。
学生たちが何をしたかというと、ブースを訪問しあって互いのコーヒーを飲み比べた。
ただそれだけではあるのだが、見知らぬ人々を繋ぎ合わせるコーヒー文化の起こりがあった。
来年はもっと大きな集まりになると恒松さんは言っている。
2つ目は慶應義塾の三田祭本部が企画した“マニアッQ”というクイズ形式のアトラクションだ。
マニアックな熟成とプロが四拓問題を出し合って競い合った。
ジャンルは3つあって、その1つがコーヒーで、他にサバイバルゲームとディズニーランドがあった。
こういうものにマニアックにつき合う学生が結構いるのだろうし、またはキャンパスにたった一人でも皆が凄いと称えるマニアな学生が居るのかも知れない。
筆者は「コーヒーのプロ」として出演し、珈琲倶楽部(→ https://www.instagram.com/p/BSmyjnehDx_/)の3名と800人収容の舞台で競った。
学生たちの質問は「コーヒーの木1本から採れる豆の量は?」とか、「パナマオークションのゲイシャ豆の競り落とし価格は?」とか筆者にとっては相当にやばい難問だった。
筆者が出した四択は「スペシャルティ―コーヒーの酸味は・・・ギ酸、酢酸、酪酸、クロロゲン酸のどれ?」。
正解は酢酸だが学生の答えはクロロゲン酸、結果はプロの勝ちで目出度く幕になった。
12月1日のコーヒー文化学会年次集会には慶大珈琲倶楽部の部長と時期部長が見参する。
高齢化した文化学会がほんのちょっとでも若返ったら、それは文化の萌しになるのかも知れない。
2019年12月3日 岡 希太郎