気分はウッディ・ガスリーであり、高田渡でもある。
旅から旅のシンガーみたいに。
この10月の旅は、沖縄の八重山諸島から始まって、9月に引き続き、再び東北は岩手県花巻市大迫町での早池峰神楽の稽古からの、宮城県大崎市古川でのライブ。
東京では経堂であったイベントでラオスに出会い、恵比寿ガーデンシネマではデンマークのドキュメンタリー映画「ドリーミング村上春樹」に出会った。
思えば濃密な10月前半でした。
沖縄は、石垣島をベースに、世界の島から識者がやって来て、島から見た地球の未来をみんなで語り合うシンポジウムが開催された。ぼくも識者の末席を汚しながら、島から見た地球の食の未来について、大風呂敷を広げてきました。
ぼくたちは、7万年前に東アフリカを旅立ったホモ・サピエンスの子孫なんだ。地球上のいろんなところに散らばって、それぞれの歌、ダンスを進化させ、それぞれの食文化を育んできた。
やあ、久しぶり。元気だった、ってな感じで、すぐに、ギターを弾いて、フラダンスやらイタリアの歌やら、バリのダンス、沖縄民謡、みんなで手をとりあって、足を踏み鳴らし、酒を飲み、おいしい料理に舌鼓を打つ。
満天の星空の下、海の音を聴きながら、グラス片手にいつまでも話つづけた夢のような4日間。
こんな人類のあいだで、紛争や戦争が起こってきたことが、ほんと、不思議だ。
シンポジウムが終わったあとは、休暇をかねて八重山諸島に。とくに印象深かったのは西表島から水牛で渡った由布島の植物園。
この小さな島に楽園を作ったのは明治41年生まれの西表正治さん。
一農民が南の楽園を築き上げた苦闘の物語は『楽園をつくった男 沖縄・由布島に生きて』森本和子・著(アースメディア・刊)で読むことができる。
この由布島の植物園には素敵なカフェがあって、海の見える前庭にはハンモックもあって。
まさに楽園のカフェだった。
そして、南の島から一転、東北みちのく旅。
ほろ酔い旅と思っていたら、なんと数十年に一回という巨大台風と追いかけっこになったのだが、その話は、また次回に。
2019年10月23日 小山伸二
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