9月は長月(ながつき)、夜がだんだん長くなるから長月と言われている。
また、立春から数えて今年は9月1日が210日にあたり、農家では台風の多い日あるいは風の強い日として、コメの収穫に影響をおよぼす厄日と昔から恐れられているという。
先月31日(土)、久しぶりに「囲碁会」へ参加し、私と同等なレベルの方と対局終了後、知人とコーヒーを飲みながらたわいのない話をしていたら、10月からの消費税増税について、知人が思いのほかエキサイトしていた。
知人の不満を要約すると。
10月からの消費税増税に伴い、年金給付金を12月から低所得の高齢者に月最大5千円を支給、対象者は約970万人になる見通しとの新聞記事を読み、単純に月平均1人当たり千円支給したと仮定すると月97億円、年1,164億円、なんのための消費税増税なのか疑いたくなる。
自民党が野党のとき、当時の与党のバラ巻き政策を批判していたのと同じ繰り返しを演じている。
また、アフリカ開発会議(TICAD)では安倍首相は開会式で日本の対アフリカ民間投資が今後3年で200億ドル(約2兆1千億円)を超えるよう後押しする考えを表明した。
アフリカへの日本企業の進出拡大が狙いで産業振興に向け6年で3千人の人材を養成するとも訴えた。日本政府は開幕に合わせ財政悪化に苦しむ国の債務管理支援などアフリカへの協力事業を発表した。
日本は2013年から5年間で官民最大320億ドル、16年から3年間で官民300億ドル投資しているが、投資金額では中国に遥かに及ばず、中国を意識しているとしたら焼け石に水にならないよう覚悟しなければならない。
アフリカへの投資は日本政府としてもちろん必要があるから実行しているのだろうが、遥か遠いアフリカ、政治的に不安定な国が多いアフリカを思うと果たして正しい判断なのか未来の子孫に禍根を残さないか心配である。
それに米中の制裁措置に伴う追加関税や関税引上げなどで綱引きをしているさなかに日本政府は米国の農産物(牛肉など)の関税引下げを行うことに同意した。
日本の防衛問題を考えると米国に対し、ノーと言えないイエスマンでいるべきなのか。少なくとも日本の税収が減る可能性があり、国内生産農家にも影響をおよぼす可能性がある。大臣のレベルに問題があるのか、安倍首相の手腕に問題があるのか。
日本の借金がいつのまにか百兆円増え、負債が1千1百兆円に膨れ上がっていた。日本政府は一体どうするつもりなのか。
知人は最後に「いい振りこき!」(いい振りこいてんじゃねえよ!)
2019年9月2日 小濱 綱之