2019/07/16

(NO.1172) 投票に身が入らない   小濱綱之

13日(土)夕方、安倍晋三首相が秋田市のJR秋田駅前アゴラ広場で参議院議員選挙のため応援演説、同市陸上自衛隊新屋演習場が候補地の地上配備型迎撃システム“イージス・アショア”を巡る問題について「緊張感を欠いた不適切な対応があった。

極めて遺憾で言語道断。県民の皆さんに心からおわび申し上げたい」と防衛省の調査報告書が事実と異なるずさんなデータを記載していたことについて謝罪した。

一方で「国民の安全を守り、命を守り抜いていくためにイージス・アショアが必要」と強調。「安全保障政策は国民、地域の皆さんの理解がなければ進めていくことができない。調査をやり直し、第三者や専門家を入れて適切に調査していくことをお約束申し上げる」と述べた。

私もアゴラ広場の最後方に近いところで安倍首相の応援演説を聞いていたが、アゴラ広場の中ほどに“イージス・アショア配備反対“のプラカードを持った団体がいた。

安倍首相の謝罪の言葉を聞き、プラカードを掲げている団体も“イージス・アショア配備“に反対なのではなく住宅・学校などがすぐ目の前にある新屋演習場に配備するのが問題であって配備自体に反対しているわけではない。

安倍首相の謝罪の言葉より、なぜ新屋演習場なのか明確な説明を強く望んでいた。

今後、いくら調査したところで新屋演習場に配備ありきでは根本的にお互い交わることはないと私は感じた。

応援演説は土曜日ということもありかなりの聴衆が集まったが、先日の小泉進次郎議員の応援演説が平日15時半ということを考慮すると進次郎議員のほうが人気が高いように思われた。

また明日は菅官房長官が秋田市御所野へ来る予定になっており、野党が擁立する寺田静候補の聴衆人数に比べると圧倒的な聴衆の数であり、これで自民党擁立の中泉松司候補が負けるようなことになると中泉候補本人の責任より応援に回った国会議員などの責任が問われそうである。

例えば、安倍首相が到着するまえに秋田選出の富樫衆議院議員が応援演説冒頭「私は大変頭にきてることがある。(何だろうと思い耳をダンボにしたら)仁井田の私の事務所の前に野党の立候補者が事務所を構えた。なんで私の事務所の前なのか、私もなめられたもんです。・・・」

私はこのような言葉遣いを聞いて、一瞬恥ずかしさを覚えた。

同じ秋田県人として「ケツの穴の小っちゃいことを言ってんじゃねーよ!」と怒鳴りつけたかったが、私にそんな度胸があるわけがない。

数年前、知人が「よくあの富樫が国会議員になれたなー!」と怒りまくっていたことを思い出した。(なぜなのか理由は聞いていない)

この富樫議員は選挙が終わったら初心にかえり、まずは自分自身を磨くことだね。

今回の選挙で他にも秋田県の恥さらしがあった。

公示前に県の総務部長が県職員に対して、政治的中立性に関し疑惑を招くことのないよう求める通知を出したにも係わらず、10日に自民党候補者が県庁前で街頭演説した際、佐竹敬久知事を先頭に県職員数十人が陣営と共に勝利を期した掛け声を上げていた。通知との整合性が問われそうである。

秋田県の参議院選挙は当初接戦との予想だったが、日に日に与党の勢力が如実に表れ、対抗野党の女性候補が押しつぶされそうな感が否めず、投票に身が入らないと陰で囁かれている。

 


2019年7月16日      小濱 綱之