1888年5月23日に、コロンビア人の若き企業家テオドシオ・カストロ・アンガリータがトレスリオスのふたつのコーヒー農園を購入。そのうちのひとつがこのパタリロTCX1888。
TCXは、T(Teodosio)、C(Castro)、Xは、当時トレードマークは頭文字を使って表していまいしたが、スペイン語の名前でXから始まるものがなく、他に同じトレードマークが出てこないだろうということで、あえてXという文字を使用しました。
当時の主な輸出先は英国のロンドン。オークションで売られていました。彼の作り出す高品質のコーヒーは、瞬く間にその地位を確立しました。初代カストロが亡くなると、二人の息子がトレスリオスに農園を拡大させていきました。数年間の苦境を乗り越え、第二次世界大戦後、輸出先を欧州と米国の両市場に拡大しました。
現在、カストロ家の第三世代、クラウディオ・カストロが運営。最近、娘婿のフランシスコ・ホセ・ゴンザレスをマネジメントに加えたので、第四世代に移行しつつあります。
<補足>
コーヒーコインについて
150年以上も昔、コスタリカ政府は財政難のため、十分な貨幣を鋳造することが出来ず、通貨の流通が限られていました。そのため大農園では、農園独自のコイン(ボレトス)を造り、労働者への支払いに当てていました。労働者はそのコインを持って、農園内の店で買い物をします。店のほうでは、そのコインがある程度まで貯まると、それを農園へ持ち込み、一般に流通している貨幣へ交換してもらっていました。当時はこのように、農園内で経済活動が行われていました。そして、政府が十分な貨幣を供給出来るようになった1900年頃に、コーヒーコインの利用が次第になくなっていきました。
ロザリオ農園とパタリロ農園では、当時のコーヒーコインが保管されています。コスタリカの骨董店に立ち寄ると、このコーヒーコインが売られています。状態のいいものはかなりいい値段が付いています。
| 品名 | パタリロ TCX1888 ピーベリー |
| 生産国 | コスタリカ |
| 地域 | トレスリオス |
| 生産者 | パタリロ農園 |
| クロップ | 2004/2005 |
| 規格 | 欧州規格 |
| 欠点規格 | 0 欠点 /300 g |
| スクリーン | N/A |
| 木の品種 | カツーラ、(ピーベリー) |
| その他 | 100%天日乾燥、標高1350m-1500m、日陰栽培 |
| 精製方法 | 水洗式 |
| 開花時期 | 3 月 - 4 月 |
| 収穫時期 | 12 月 - 3月 |
| 船積時期 | 2005 年 5 月 |
| 保管方法 | 定温倉庫保管 |
| ロットナンバー | 5/145/138 |