ネパールコーヒー発祥の地グルミ郡に誕生した新しい農園リシケシュ・オーガニックファーム。リペッシュ・カンデル(29歳)という若い起業家が24歳の時に始めた観光農園。今年で買付2年目。
リシケシュ・オーガニックファームは、ルペッシュ・カンデルが24歳の時に始めた観光農園。ルペッシュが中心となって、シリンガ村の140名が栽培を手伝い、主に外国人向けにコーヒー農園宿泊ビジネスを行っている。
リシケシュとは、グルミ郡にある有名な寺院の名前。インドにも同じ地名があり、そこはヒンドゥー教の聖地である。
コーヒーはパーチメントまでリシケシュ農園で行われ、最終工程は輸出業者チャウタリコーヒーが所有するカトマンズのドライミル、ブッダ工場で行われ、空輸される。
有機栽培を行っているが、認証されたものではない。ネパールコーヒーボードからコーヒー栽培には農薬を使わないように言われているようだが、近年サビ病とベリーボーラー被害が増えてきているため、生産者は頭を痛めている。将来的にはある程度の農薬を使う方向にいくだろう。
一般情報として、グルミ郡は、ネパールの首都カトマンズから西へ300キロ、車で12時間もかかる。亜熱帯による温暖な気温と常に変化する気候によって幅広い生物多様性の世界がある。面積の37%が森林と草原に覆われ、27%が農業用地として使用されている。グルミ郡には55の組合があり、1740名のコーヒー生産者が参加している。コーヒーの栽培標高は1200メートル以上あり、2023年は栽培面積225ヘクタール、28トンの生豆を生産。2024年は栽培面積は241ヘクタールに広がり、生豆生産が30トンになると予測されている。
ネパールは海外に出稼ぎに行くことが多いが、海外でのコーヒー文化に惹かれ、グルミ郡でも出稼ぎに戻らず、ルペッシュのように先祖が残してくれた土地でコーヒー栽培を始める世代が出てきて、少しづつ村に戻ってきているトレンドがあるという。
ネパールにコーヒーが伝わったのは1938年で、グルミ郡で栽培が始まったが、グルミ郡でコーヒー栽培を広めたのはビレンドラ国王であるというのが、地元での定説になっている。国王が1959年に英国に留学していた時にコーヒーに出会い、感銘を受けたと言われている。残念ながら、ビレンドラ国王は2001年6月のネパール王族殺害事件で亡くなってしまった。
品名 | リシケシュ・オーガニックファーム |
生産国 | ネパール |
地域 | ルンビニ州グルミ郡シリンガ村 |
生産者 | ルペッシュ・カンデルを中心としたシリンガ村の140名の生産者 |
クロップ | 2022/2023 |
規格 | 公式な規格なし |
欠点規格 | 明確な規定なし |
スクリーン | スクリーン15アップ |
木の品種 | ティピカ、ブルボン |
その他 | 標高900~1100メートル、農園面積16ヘクタール(東京ドーム3.4個分)、100%天日乾燥 |
精製方法 | フルウォッシュド |
開花時期 | 2021年5月 |
収穫時期 | 2022年12月~2023年3月 |
船積時期 | 2023年7月12日空輸 |
保管方法 | 定温倉庫 |
ロットナンバー | なし |