2018年に結成された20名の生産者組合。生産者を束ねるのはやり手の女性ララオ・ブーイラナ。PHセンサーを使って発酵管理を行っている。
サリアカ組合は、2018年12月に設立に向けて動き始め、2019年に正式に結成された20名の新しい組合である。「サリアカ」とは、マダガスカル語で「ジョイフル、フレンドリー」という意味である。皆で一緒に働いて、質の高いコーヒーをつくろう!という意味が込められている。サリアカ組合を率いる女性リーダー、ララオは51歳になる4人の子供の母親。元々はトウモロコシを栽培していたが、政府からコーヒーの種を配布されてから、コーヒー栽培に切り替えた。現在、彼女の農園には394本のコーヒーがある。
アフリカのインド洋に浮かぶマダガスカル島を領土とする共和制国家。マダガスカル島は長さ約1,570km、最大幅約580kmで世界第4位の大きさを持つ島である。島の面積は日本の1.6倍。1960年にフランスから独立。世界最小の大陸とも言われ、独自の動植物相を有し、58種類のコーヒーの固有種が確認されている。マダガスカル島の生産するコーヒーの96%はロブスタ種で、残りの4%がアラビカ種である。マダガスカル島のアラビカ種は、19世紀半ば、フランスの宣教師によってレユニオン島から持ち込まれたブルボンである。しかし、1878年にサビ病が蔓延し、壊滅状態となった。その後、アラビカ種からリベリカ種とロブスタ種の栽培に切り替えられたが、リベリカ種の品質の悪さとロブスタ種の収穫量の低さのため、切り替えは失敗に終わる。1900年、アイボリーコーストとコンゴのロブスタ種が導入されると、マダガスカル島はロブスタの一大生産地となり、1990年頃には130万袋を輸出するまでになった。しかし、自然災害や政府のコーヒー産業振興政策の失敗、さらに市場価格の暴落が影響し、コーヒー産業は衰退してしまった。近年のロブスタの輸出量は8万袋まで落ち込んでいる。アラビカに至ってはほぼ輸出されなくなり、最後の記録が2009年となった。2017年になり、日本のBMP JAPANが国連機関と提携し、アラビカ種の生産支援を始め、10年ぶりの輸出に漕ぎつけたのである。
[地勢・気候] 島の中央部を3000m近い連峰が南北に走り、取り囲むように東側が熱帯雨林、西側は草原、南部は砂漠が広がっている。島の主要部は古生代以前に存在したゴンドワナ大陸を構成した楯状地で、希少な鉱物を産出する。島全土の気候は熱帯に属するが、中央高原が風を遮るため、東部沿岸は熱帯、中央高原部は温暖、西部高温少雨、南部は砂漠と大きく異なる。
[生産状況] マダガスカルのコーヒー栽培は約35万人の小農家によって支えられている。農民の平均的な農地は1-1.5ヘクタール。コーヒーはその10-15%の農地を利用して栽培されている。そのほとんどはチェリーが赤くなったら収穫するというシンプルな自然農法である。
[主要生産地] 主要生産地は、インド洋に面した東海岸一帯で、アンバトメナロハ、アンパリー、アンジョマイツァラ、ファンジャカナ、マンギディなどがある。
[品質・格付] グレードは欠点数に基づく等級とスクリーンサイズに基づく等級がある。欠点数の少ない順にエクストラ・プリマ、プリマ、スーペリア-、スタンダード、リミテ、トリエージとなる。スクリーンサイズ別ではスクリーン18~20、16~20、16~18がグレード1、スクリーン14~16がグレード2、スクリーン12~14がグレード3、スクリーン10~12がグレード4となる。
[流通]小規模生産者または農園主が精製業者の代理人である集荷業者に販売し、輸出業者を通じて輸出される。
品名 | サリアカ レッドブルボン |
生産国 | マダガスカル |
地域 | アンタナナリボ州ミアリナボ県アンコナベ村 |
生産者 | サリアカ生産者組合 |
クロップ | 2019/2020 |
規格 | 明確な規格なし |
欠点規格 | 丁寧にハンドピックしているのでほぼ欠点なし |
スクリーン | スクリーン14アップ |
木の品種 | レッドブルボン |
その他 | 標高1150メートル、年間降水量,1000-1200ミリ |
精製方法 | フルウォッシュド |
開花時期 | 2019年9月-11月 |
収穫時期 | 2020年4月ー7月 |
船積時期 | 2020年10月 |
保管方法 | 定温倉庫 |
ロットナンバー | なし |