2007/11/19

隠密白兵衛、セントヘレナ島へ渡る（２）

「ダンナ、ナポレオンって野郎の墓ってものがありやしてね。」

「ほう、あったか。」

「へえ、ただナポレオンって野郎は大した偉人さんだと聞いていたんですがね、その墓ときたら、かなりしけたものでして。どうしちまったんでしょうねえ、あれじゃあ野郎が可哀相だ。ただね、亡き骸は死んでから19年後の1840年にフランスが持ってっちまったそうで、ここにはないそうです。でも、せっかくだからお参りはさせてもらいやした。屋敷のほうへあがらせてもらいやしたが、いまではそこは見世物小屋になってまして、そこの野郎のデスマスクってやつがありやした。まるでそこで眠っているようで気味が悪いったらありゃしねえ。」

 

上段左　：　セントヘレナ島ロングウッド所在地

上段中　：　ロングウッドハウス　サインボード

上段右　：　ロングウッドハウス　ナポレオンが1815年12月から亡くなる1821年5月まで住んだ屋敷

中段左　：　ロングウッドハウスのお屋敷は現在ミュージアムになってます

中段中　：　ソファーにかけられているのは、ナポレオンが実際に使用したコートと帽子です

中段右　：　ナポレオンのデスマスク

下段左　：　ナポレオンの墓への標識

下段中　：　ナポレオンの墓

下段右　：　ナポレオンの墓　遺骨は1840年に当時のフランス国王ルイ・フィリップの命令によりフランスに移送されました