2005/11/18

メキシコ農相 チアバス州産コーヒーに最大20%の損害=ハリケーン被害

メキシコ政府は16日、ハリケーン「スタン」の影響でチアバス州のコーヒー生産高の最大20%が損害を受けたことを明らかにした。
スタンは10月に、メキシコや中米諸国に激しい降雨をもたらし、約2000人の死者を出したほか、地滑りや洪水でインフラが破壊された。
特にチアバス州では、コーヒー農家が既に2005-06年度産の収穫を始めており、被害は甚大だった。

マヨルガ農相は記者会見で、「最終的な被害は、前年度実績の20%以上にはならないだろうと」と指摘した。
同州ではスタンの影響で多くの農地が被害を受けたほか、労働力が不足し、加工施設や道路にも被害が及び、コーヒー豆の質にも悪影響が出るとの懸念が台頭している。
政府によると、同州の04-05年度のコーヒー生産高は193万袋だった。ただ、生産者団体などによると、実際の生産高はこれを下回るという。

アナリストらは、メキシコ中米を襲ったスタンの影響で、世界全体への供給が約1%減少すちと予想しているものの、高品質コーヒーの供給にどれだけ影響があるかを試算するのは時期尚早だとの見方を示している。