2019/06/19

(NO.1166) コーヒーフェイクニュース  岡 希太郎

今月はじめ、もうバレバレのフェイクニュースが、ニューズウイーク日本版に載りました。

電話で問い合わせてきたのは、NHKエンタープライズのディレクターさん・・・

「先生、どんなもんですか?コーヒー1日25杯まで問題なし=専門家 飲みすぎの是非に終止符か」。

イギリス心臓学会で発表され、英インディペンデントにも掲載された記事とのこと。

ディレクターさんとしては「まさか」とは思っても、「有名紙の記事だから」無視できなかったのでしょう。

 

筆者は即座に「嘘にきまってますよ、フェイクです」と言って、カフェインの1日投与量(通常はコーヒー3杯分、医師の裁量で1日9杯まで)と劇薬としての致死量など引用しつつ、ペラペラと説明いたしました。

そして結論として「薬事法違反(虚偽の過剰宣伝)なので通報すればニューズウイーク社家宅捜査・・・」とお伝えした次第です。

 

まあちょっと大袈裟な対応だったかも知れませんが、最近のサイエンス記事のいい加減さは目に余ります。

今回の件では、統計疫学データであるにも関わらず、8千人の内のたった1人が「1日に25杯(カップの大きさなど一切不明)のコーヒーを飲んで元気でいる」という統計の裾の裾の裾だけを「切り取って」記事に書いたというわけです。

統計データと1症例を混同した結果なので、フェイク以外の何物でもないのです。

皆さん、フェイクに騙されてはいけません。コーヒーは薬ですから、1日3杯、朝昼夕ですぞ。それで元気に長生きします。

 

2019年6月19日  岡 希太郎