2018/07/17

(NO.1114) 真剣な取組み!  小濱綱之

5日からの西日本豪雨の甚大な被害にはただただ呆然とするばかりである。自然災害の恐ろしさをあらためて教えられ、自分の身に降りかかったらどうしたらいいんだろうと考えさせられる思いである。

気象庁は今回の西日本豪雨について「数十年に一度の豪雨」と電波を通じ警戒警報を告げているにもかかわらず、なぜ日本の政治家は危機管理意識が薄いのか。

この時期、毎年日本国内で集中豪雨のため被害に遭っているのに自民党の一部国会議員はなぜ宴会を催さなければならないのか。

数十年に一度の豪雨が来るのをわかっていながら開催決行、しかも日本のトップである安倍首相も同席しツイッターに楽しそうな写真が投稿されていた。

あの世で安倍首相の父(故安倍晋太郎元外務大臣)、祖父(故岸信介元首相)はこの状況をどう思っただろうか。

さて、秋田県では秋田市新屋にある陸上自衛隊駐屯所内にイージス・アショアを配備することに賛否両論の意見が飛び交っていると言いたいが、少なくとも秋田市民の半数以上は秋田市新屋に配備する案に反対である。

理由は安全面で新屋の住宅地から陸上自衛隊駐屯所までの距離がわずか300mしか離れておらず、先日地方新聞に「300mの距離はJR秋田駅からアトリオンまでの距離」と具体的な説明があり、秋田市民ならその距離は目と鼻の先だとピンときたはずであり、私もこの距離感には少なからず驚いた。

先月中旬、防衛省の職員がイージス・アショア配備について秋田県の佐竹知事、秋田市の穂積市長などへ説明に来たが、佐竹知事は「防衛省の説明は上から目線で秋田県に決めた経緯や安全面などについて説明不足である」と怒りを露わにした。

また、後日小野寺防衛大臣が来秋し、あらためて説明したにもかかわらず、説明になってないと秋田市新屋に配備することについて反対姿勢を取った。

しかし、なにを血迷ったのか「今後、秋田県として配備を拒否し続けると県が交渉のテーブルから外される恐れがあるので、駆け引きが難しいところだ。沖縄の辺野古同様、国は強行に新屋に配備するだろう」と発言した。

佐竹知事は何が目的なんだろうか、金・名誉・次の選挙当選、やはり金ではないかともっぱらの噂である。

凝りもせず今月新たに人口減少対策に予算を追加し県職員のために仕事を与えようと躍起になっているようだが、全ては県民・国民の血税である。

秋田市にイージス・アショアが配備されれば、安全上の問題によりますます人口が減ってゆくのは目に見えている。県民の一部からは「公務員ばかり優遇され、いつから秋田県は社会主義県になったんだ」と懸念する企業人の声が聞こえてくる。

秋田県職員にも優秀な職員がいるはずだが「出る杭は打たれる」のことわざが浸透し、なかなか将来を見据えた真剣な取組みが立案・実行できない環境下におかれているような気がする。

暗い話題ばかりではなく、明るい話題ではサッカーワールドカップ決勝でクロアチアを負かし20年ぶりにフランスが優勝、パリ凱旋門・エッフェル塔などで優勝の歓喜に酔う人・人・人で埋まった。

今年の2月スペインへ旅行しマドリッドに滞在した際、添乗員の話では2010年サッカーワールドカップ(南アフリカ開催)でスペインが優勝した時、ちょうどマドリッドに添乗で来ていて、スペイン代表の優勝が決まった瞬間ホテルが揺れたという。

日本もベルギーに見倣いトップレベルで戦える代表選手を育てるため、10年先を見据えた育成計画に真剣に取組むべきではないだろうか。

2018年7月16日      小濱 綱之