2018/06/21

(NO.1109) 北欧3ヵ国(No.3)   小濱綱之

6日目、船内ビュッフェでの朝食後10時に下船、バスで約1時間走ったところにポルヴォーという赤レンガ倉庫を観光の売りにしている小さな街に訪れた。

昔は海から繋がる運河を利用し規模の小さい赤レンガ倉庫に船で貿易品を運び保管していたようである。(現在も小船が行き来している)

観光後、ヘルシンキ市街へ向けて15分ばかり走ったところにコジャレた洋風のレストランで昼食、なかでは黒人のウェイターが働いておりコーヒー・紅茶など注いで回る姿はまるで異文化的なムードが漂っていた。

このレストランではスモークのトナカイ肉をご馳走すると聞いていたので「トナカイ肉ってどんなのか」と期待していたが、美味くもなく不味くもなく私にとっては期待外れと言ったところだった。(エジプトのラクダ同様、北欧では食肉としてトナカイは大事な役目を果たしているようである)

午後からヘルシンキの中心街の運河沿いに位置するヒルトンストランドホテルに早めのチックイン、部屋でゆっくり休み6時半の夕食までにはまだ時間があったので家内と中心街の散策に出かけた。

途中同じツアー参加者数組に合い情報収集に努めたが余り参考にならなかった。

今回の夕食がツアー最後の晩餐となるため、みんなでビールやワインを飲みながら今回の観光や以前訪れたことのある思い出の観光地などの話題に盛り上がった。

7日目、午前中現地ガイドがついてのヘルシンキ市内観光、この現地ガイドが日本のバラエティー番組などに出演している女性(名前が思い出せない)に似ていた。

今までの現地ガイドに比べ大きな声でユニーク且つハキハキし好感度抜群だったのでみんなのアイドル的存在になった。

本人は日本生まれでフィンランド人と結婚し20数年ヘルシンキに住んでおり子供が二人いて上の男の子が徴兵(18歳から兵役の資格があり内容により期間が6ヵ月・9ヵ月・12ヵ月と異なる)で9ヵ月勤め2ヵ月前に兵役を終えたとのこと、現地ガイドに

「息子さん逞しくなって帰ってきたでしょ!」

「ええ、以前よりは頼もしくなって戻って来ました。裁縫もできるようになりました!」

「ハッ?、ああー、それはよかったですねー!」

と半信半疑で聞いていたが、冷静に考えると何でも自分自身で行わなければならない一兵卒なら兵役で裁縫を覚えるぐらい当然かもしれない。

午前中の観光も終了し18歳の子供がいるとはとても思えない若いお母さんの現地ガイドと別れ、昼食は各自自己負担で食べることになっていたので我々夫婦は添乗員がお薦めの市場のなかにあるスープ屋さんへ行ったら同じツアー参加者1組が先にいた。

大どんぶりの海鮮スープにパンがつくので結構お腹がいっぱいになる。

あとから我々のツアー仲間が次から次へと来店、最後は添乗員まで来て狭い店内は日本人が大半を占めた。


昼食後、集合時間まで1時間半の自由行動があり我々はまずすぐ向かいの集合場所であるヘルシンキ市庁舎へ入り椅子に座り一休み、その後、時間を持て余しコーヒーショップへ行ったら一人旅の男性がコーヒーを飲んでいた。

我々も別の席でコーヒーを飲みながら窓外を眺め暇つぶしに歩く人の姿を訳もなく見つめていた。

コーヒーショップの目の前に札幌市の大通り公園のような両側の道路に挟まれた公園があり我々もコーヒーショップをあとにし公園を目的もなく散歩、そろそろ集合時間になったので市庁舎へ行き正面ドアを開けた途端、同じ日本人女性観光客が血相を変えて出て来て「パスポート取られた!」と我々に叫んできたが、我々が同じツアー参加者ではないと判断し「あ、ごめんなさい。間違えました」と走り去った。

我々ツアーグループはその後、ヘルシンキ空港へ行き目的地である成田空港へのチェックイン手続きをしていたら、同じ旅行会社の別ツアー団体客が来て我々の添乗員が急遽別ツアーのチェックイン手続きも行うことになった。

先ほどパスポートをすられたという女性が別ツアーに参加していたようでその添乗員がパスポート再発行のため被害者と大使館などへ同行していた。

出国日にパスポートをすられ当然一緒に帰国できない状況にあり少なくともあと2日は当ヘルシンキへ滞在せざるを得ない。

旅は一期一会いろんなことが起こりうるが「避けられるアクシデントは最大限努力し避けるべし!」と一人旅男性が教訓を示していたのが印象的だった。


2018年6月19日      小濱 綱之