3日目バルセロナ空港から1時間半のフライトで朝9時にグラナダ空港へ到着。空港の周りは町らしい町がなく空港のみ。お天気も良く遠くに山々がそびえ雄大な原野を眺めバスで市街地へ向かい、これから今回の観光目的のひとつであるアルハンブラ宮殿とヘネラリーフェ庭園へ。
アルハンブラ宮殿は11時入場予約を取っておりその前にヘネラリーフェ庭園を散策。散策後11時まで少し時間がありアルハンブラ宮殿入口前のコーヒーショップでコーヒータイム。みんなで談笑しながら時間調整し入場。宮殿内は予想どおり観光客で混雑。
中庭にある10mぐらいの高さの一本の糸杉上部から一羽の鳥が飛び立ったあと、スギ花粉が周囲2mぐらい湯けむりのように舞いあがり「ウワー」と驚いた声があちこちであがり、花粉症で悩んでいる方の気持ちが少しは理解できたような気がした。
宮殿をあとにし昼食後、グラナダ市内のホテルへ早めのチェックイン。夜ホテル内のレストランへ行ったら中国人の集団が所狭しとワイワイガヤガヤ。また、翌日の朝食7時スタートが7時ちょうどには既に中国人が長い列をなして並んでいた。我々も負けずに並んだが「多勢に無勢!」降参である。
4日目はコルドバへバス移動。200kmを約3時間半のドライブ。行けども行けども延々とオリーブ畑の景色が続く道のりである。コルドバではイスラムの建造物が残るメスキータを観光。メスキータの建物内が思いのほか広いのには驚いた。ユダヤ人街を散策し自由行動ではコーヒーショップで一休み。つぎはバスでセビリアへ140kmを約2時間のトライブ。やはりオリーブ畑とオレンジやジャガイモ畑などの平野が続く。日本の食料自給率30%を考えると羨ましい光景である。
5日目セビリアの市内観光はセビリア大聖堂とアルカサール(スペイン王室の宮殿)へ。アルカサールでは緑が生える庭のなかに奇麗なメスの孔雀とオスのカモが仲良く一緒に草をついばんでいた。
ガイドの説明によると「大きな孔雀と一緒にいるカモがいつもあの孔雀を守っていて、オスの孔雀が近づいて来てもカモが追いやるんです」「それって、カモの嫉妬じゃないですか?」「そうとも言えますが、未だに実態は分かっていません、関係者は静かに見守っています」なんかおとぎ話を聞いているような気がした。
セビリア市内観光後、マドリードへAVE新幹線で移動。出発前にセビリア駅舎内ラウンジでコーヒーを飲みながら寛いでいたとき、私と妻は6日目午後の自由行動にトレド観光を予定していたのでスペイン二度目の岐阜の奥さんに「トレドはどうでしたか、どんなところですか?」と尋ねたら「え、え、トレドですか? それってどこにあるんですか?」「マドリードからバスで1時間ぐらいです」「あ、そこには行きませんでした」ご主人が「すみません、家内は今どこにいるのかも分からない方向音痴なもので」私の妻が「いーえ、私などしょっちゅうですよ」
AVE新幹線の一等に乗りマドリードまで2時間半。車内ではコーヒーはもちろんワインやビールなどアルコール類も無料で提供されサンドイッチなど軽い食事もついた。
6日目はマドリードの市内観光。女性現地ガイドがマドリード王宮の説明をひとどおり終えたあと、王宮の向かいにある古いマンションを指さし「以前から売り出ししていた広さ200㎡最上階のマンションが先日売れましたが、いくらで売れたと思いますか」「うーん、いくらだろう、見当がつかない」誰かが「20億円ぐらい?」と答えたら「2億円で中国人が購入しました」「えー、安い、東京の六本木に比べたら桁違いに安いですよー」「スペインも中国人が買いあさってるんですねー」現地ガイドが「スペインにも宝くじがあるので当てて買おうと思ったんですが、当たる前に買われました」
その後、観光コースのプラド美術館へ。いつだったか、ある添乗員が「絵の好きな方は何時間でも見てられますが、絵に興味のない方は絵を一枚見ただけであきてしまいます」と言ったのを思い出しながら現地ガイドの説明を受けながら館内の絵を約1時間以上鑑賞して歩いた。
その後、集合時間まで自由行動となり私と妻は館内のカフェテリアでコーヒーを飲みながら時間をつぶした。全員でホテルへ戻り、午後の自由行動ではトレドへ行く観光客が私と妻の二人だけで他のツアー客のなかにも参加者がおらず現地ガイド(午前のガイドと同じ女性)が手配したタクシーで我々が宿泊しているホテルから出発した。(当初は別のホテルから出発する予定だったので指定されたホテルまで我々が行かなければならなかった)
現地ガイドは「お二人だけというのは珍しいケースで大赤字です。ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」と笑い飛ばしていたが、現実は厳しいものがあったと思われる。(トレド観光、ひとり64ユーロ)
トレド城壁の横を川が流れておりガイドから「テージョ川です」と聞き、ポルトガルへ行ったときリスボンの河口に大西洋へ流れているテージョ川があり、この川がトレドから繋がっている川であることを思い出した。
トレド城壁内でまずは遅いランチをガイドが推薦するレストランに入り三人でゆっくり食事を摂り、食後ガイドに「案内と説明は主要な箇所だけで結構です。細かい説明などは省いてください」とお願いしたので予定より早くホテルへ帰れた。
翌日はゆっくりのチェックアウトでマドリード空港へ向かった。空港内ではトイレが少ないようで女性が「トイレはどこだー、トイレはどこだー」とウロチョロする姿があちこちで見受けられた。
あとで妻から聞かされたことだが、私の妻とひたちなか市の奥さんがトイレに行き、奥さんがトイレに入った途端「おー、紙がないぞー!」(たまたまトイレットペーパーが切れていた)と大きな声を出したことが妻にとても新鮮でユニークな印象を与えたようで「おもしろい奥さんよー」と親しみを感じていた。
今回のスペイン旅行で感じたことはそれぞれの都市が人口の割には規模が大きく隣りの国のポルトガルに比べると都会的な雰囲気を醸しだしていた。
また、歴史もありポルトガル同様長期滞在してみたい国のひとつである。
ありがとう(グラスィアス)
2018年3月8日 小濱 綱之