世界のタンカー積載量が石油に次いで第二位のコーヒーですから、淹れた後に残るコーヒー滓の量だって半端じゃありません。
そこで廃物利用の専門家たちは考えました。
・肥料にして土に戻す。
・活性炭のような匂い消しにする。
・ペットの虫よけにする。
・コーヒー色の染料や毛染めにする。
・分解・発酵させてアルコール燃料にする。
しかし残念ながらどれも今一なのです。何かもっと気の利いた確かな使い道はないものでしょうか?
そんなことを考えていたある日のこと、コーヒー滓を一時貯め置きしておいた中華どんぶり、底にあったはずの龍の姿が消えたことに気づきました。
理由はわかりませんが、コーヒー滓が消したとしか思えません。
そうです、そうなのです、コーヒー滓には色を消す脱色パワーがあるのです。
ちょっとネットを覗いてみました。するとどうでしょう。出るわ出るわ、アメリカ人、日本人、アフリカ人、その他大勢のあちこちの講師たちがYoutubeを使ってコーヒースクラブ動画を投稿しているのです。
年を経てザラザラにササクレだった手の甲があっというまにしっとりした。しばらく毎日やっていたらシミが消えた。頭髪に艶が戻った。変な凸凹がなくなった。なかには「ニューヨークの有名店で売っている一番高いスクラブクリームと同じ効果」なんて言ってる講師も居るではありませんか。もうビックリ仰天してしまいました。
そこで次に、医学論文データベースPubMedを覗いてみました。
コーヒー滓から搾り取ったコーヒーオイルに紫外線の日焼け止め効果が見つかった、UVB遮断効果がメラノーマを予防した、クロロゲン酸には色素の皮膚輸送を遮断する効果がある、etc.etc.
中でも筆者が最も魅力を感じたのは、「コーヒーオイルをラットの切傷に塗ってみたら、傷の治りが早まった」との論文です。
なんと、コーヒーオイルには傷薬の作用があるのです。
こりゃ、ひと儲けできそうな話だから・・・こいつぁ春から縁起がいいや・・・つづきはまたいつか、ご期待ください。
2018年2月1日 岡 希太郎