2011/12/07

東日本コーヒー商工組合 in Hawaii その⑦

ハワイ2日目。本日から農園視察になります。農園視察にあたり、コナの農園と他の国の農園の違いは?まず、アクセスが良い。他の産地でしたらホテルから車で何時間もかかる所を、コナの場合は30分程度。しかも標高が低く道が良いから、山肌をグニャグニャ進む事もなく、ユラユラ揺られて車酔いすることも無い。ただ全体的に小さい農園が多く、大きな車は入れない所が殆んど。しかもアメリカですから道路交通法も厳しく、視察中の路駐は駄目。ということで団体行動の場合は行ける農園が限られてしまいます。そなこんなで農園視察にしては比較的ユックリめに出発。

11号線を南下し、まず向かった先はコナ・コーヒー・リビング・ヒストリー・ファーム(Kona Coffee Living History Farm)。ここは農園というよりも昔のコーヒー農家の暮らしがそのまま展示されている郷土資料館のような所です。ここはその昔、内田さんという日系人の方が経営していた農園なのでウチダ・ファーム、内田農園と呼ばれています。1913年に内田ダイサク、シマ夫妻が移り住みコーヒーの栽培を始め、徐々に拡大していきました。その当時に植えられたと思われるかなり古い木もアチコチに見られます。1925年にコーヒーの相場で儲けた夫妻は家を建て、その翌年にはウェットミルとドライミルを造り、その両方が今も残っています。驚くべき事にその夫妻の長男マサオ氏が1994年まで実際に暮らしていたそうです。現在そのマサオ氏は引退し、ホノルルで暮らしているそうです。因みに内田ダイサク、シマ夫妻が結婚されたのが1912年ですからそのご長男となりますと御歳90代後半ではないでしょうか。ただ内田ダイサク氏は享年99歳との事なので十分可能性はあります。ということは80歳頃までこの農園で暮らしていたということでしょうか。ご苦労様でした。

蛇足:帰国して知りましたがこの内田農園は内田一家の所有地ではなく、グリーンウェル農園の所有だったそうです。1913年に移り住んだということはウィリアム・ヘンリー・グリーンウェル氏から借り受けた事になります。現在のグリーンウェル農園社長、トム・グリーンウェル氏のお祖父さんです。内田マサオ氏が引退しホノルルに移った理由も借地契約が満了したからのようです。ということは80年間の定期借地権の契約を1913年に交わした事になります。第二次大戦前に日本人を相手にそのような長期契約を交わし、戦後も敗戦国の日本人を相手に従来通り契約を継続したグリーンウェル一家には頭が下がります。この後伺いますが農園の近くにウィリアム・ヘンリー・グリーンウェル氏の記念塔があります。この塔はウィリアム氏が亡くなった時、日系人有志によって建てられました。日系移民の間で慕われるのも判るような気がします。

農園内にはロバや鶏が飼われています。ロバはその昔の運搬用として、鶏は食用として。コーヒー以外にも畑があり野菜が栽培されています。ここまで再現?保存?されています。他にもコーヒーの収穫の際に使った道具も。道具一つ一つにも他の産地には見られない日本人らしい細かい工夫が施されています。やはり日本人はスゴイなぁ、真面目に感心してしまいました。