ケネス・デーヴィッズのテースティングの仕方

従来のブラジル方式のマイナス評点主義を越えて、減点の無いコーヒーにおいて更に上の世界を考える事。プラス評価の考えでコーヒー毎の個性を評価していこうとしています。

ケネス・デーヴィッズのテースティングの仕方

1. 一つの検体に対してカップ数は4〜5  (*)
2. 焙煎度合はアグトロン50前後になるようにする。
3. お湯の量は10グラムのファイン・グラインドに挽いた(**) 粉に対して160mlの分量とする

カッピングの手順

1) 粉砕したコーヒーの粉の香りを嗅ぐ
2) まず各2カップにお湯を注ぎ2〜3分蒸らした後攪拌し香りを嗅ぐ
3) すべての検体について香り・アロマのみ先に評価を決める(***)
4) テースティングを行い、終了したら残る2(ないしは3)カップにお湯を注ぐ
5) 1)〜3)の手順をもう一度行う (****)

(*) さらに厳密な評点をする場合は2日に分けて同じ検体をカッピングする。これは その日のコンディション(気候や体調)によってテイストが変わる可能性があるため
(**) ファイン・グラインド =オートドリップマシン用途の粗さ。中挽き。これは米国標準によるもの。お湯の温度は92-3℃。
(***) 香り・アロマが最も繊細な部分であるため、嗅いですぐに記録しないと正確な表現ができないため。
(****) 後の2(ないし3)カップをやる頃には先の2カップの温度が下がっているため、熱い場合と冷めた場合の両 方の味比べができるので、その豆のトータルな評価ができる



ケネス・デーヴィッズの評価基準

採点項目

各々の採点項目は(アロマ, アシディティ等) 1点から 10点までが割り当てられます。
その判定は各々の項目での強さの度合、品質、その産地での適応性に基づいて決定されます。
基礎点50点に5項目の得点(最高50点)を加算して合計点が最高100点満点です。
点数と判定基準
各項目の基礎点 判定内容 総得点
9-10 点 極めて優秀 95-100点
8-9 点 優秀 90-94 点
7-8 点 非常に良好 85-89 点
6-7 点 良好 80-84 点
5-6 点 標準 75-79 点
3-5 点 劣っている 70-74 点
1-3 点 不良 <70 点
焙煎度合
ロースト アグトロン
主にミディアム・ロースト焙煎して、夫々の項目の採点と講評を行っています。場合によりカップテストの官能評価に異なった焙煎度合でのコメントを併記する場合があります。焙煎度合を指し示す指標として、米国で用いられるアグトロン(Agtron)を使用しています。これは米国で特定の測定器【Agtron M-Basic】で焙煎豆の色彩を測定するものです。焙煎度合の名称は(ミディアムやダーク等)米国スペシャリティーコーヒー協会がM-Basic方式または”Gourmet” Agtron方式で定めた正式名称に準拠しております。
ライト >70
ミディアム・ライト 61-69
ミディアム 50-60
ミディアム・ダーク 45-49
ダーク 35-44
ベリーダーク 25-34
エクストリーム・ダーク <25