テースティングについて

最高の一杯のコーヒーを作り上げるスタートは良質な原料である事は間違いありません。 この原料の選定に欠かせないテースティングの世界が変わりつつあります。簡単に云えば 【マイナス評価でコーヒーの欠点を探し格付けをする事】から【プラス評価でコーヒーの特性を 見出し個性を評価する事】に世界が変わりつつあります。 もちろん最高級品の品質になるには、『基本的なカップの汚れ・欠点が無い事』が 前提になりその上で『産地毎の個性が活きて際立った特性をもったカップの素養がある事』 がプラス評価のテースティングをしていく際の重要なポイントです。

テースティングの技術向上こそが、良質な原料の選定には欠かせないものです。 また異味の無い標準のコーヒーから最高級のコーヒーを選び取る為にはプラス評価の方式が必要となってきます。 テースティングにおいても世界統一の国際ルールは存在 しません。ここでは近年注目を浴びているインターネット・ オークションのCup of Excellenceの場合のテースティングの方式をご紹介して、 プラス評価のテースティングとは何かを考えてもらう材料といたしましょう。

カップ・オブ・エクセレンスでのテースティングの概要

カッピング評価表
a.ROAST (焙煎度合)
b.AROMA (アロマ・香り)
c.DEFECTS (カップ時の欠点)
d.PURITY (カップの良質評価)
(1)CLEAN CUP (クリーンカップ;きれいさ)
(2)SWEETNESS (スウイートネス;甘み)
(3)ACIDITY (アシデイテイ;爽やかさ)
(4)MOUTHFEEL (マウスフィール;ボデイ感)
(5)FLAVOUR (フレーバー;香り)
(6)AFTERTASTE (アフターテースト;後味)
(7)BALANCE (バランス)
(8)OVERALL (総評)
*a,bは採点のカウントには入りません
*cはカップの欠点があれば減点項目です
*dが個々の項目にてスペシャリティーに相応しいカップであるかを   判定する内容。
*cの減点項目(欠点無ければ減点"0"つまり基礎点36点が与えられる) とdのプラス採点項目(満点8点 X 8項目 = 64点満点) を合わせて 100点満点で採点を行ないます。
(36 - c) + (d;満点8点 X 8項目 = 64点満点) = 総合得点(100点満点)
評価方法

点数化は上記3の減点項目と4の(1)-(8)項目について夫々採点を行ない集計する事になります。 各項目での評点の目盛りは0点から8点迄刻まれていますが0-6点までより6-8点までの目盛りの幅が大きくなっています。 この意味は6点以上がCup of Excellenceで選ばれるスペシャリティーに相応しいものであるとの考えが表れています。 単純に考えると:

『減点項目無し;36点 + 8項目全てでオール6点;48点 = 合計84点』

がスペシャリティーに相応しい評点とも言えます。

カップ・オブエクセレンスでのテースティングの概説

夫々の項目でどんな評価用語が用いられるかを知ると、評価基準の理解が深まります。

◆カップ・オブ・エクセレンスでは各生産国で国内審査と国際審査を通過した、 その年で 一番の最高級品質がオークションにかけられるものです。その審査基準が下記に紹介 するもので、 現在最も進んでいるテースティングのモデルの一つとなっています。 カップ・オブ・エクセレンスについては、ブラジル・スペシャリティーコーヒー協会の日本語版HPの中で説明が なされていますので、ご覧になってください。

ブラジル・スペシャリティーコーヒー協会:http://www.bsca.jp/auction01/quali01_us.html
パンフレット:JPEG画像(232K)

◆ブラジル2002年カップ・オブ・エクセレンス時に公表されました
テースティングの評価表と評価基準を見るには クリック⇒ (PDF:110k)

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