カプラミ協同組合の設立は1958年と古いですが、ケニア、タンザニア、ルワンダのコーヒースペシャリストに教わって今回の素晴らしいジャバが出来るようになりました。
カメルーンといえばロブスタ。総輸出量は150万袋相当。その85%がロブスタです。20%のアラビカは主にドイツやフランスへ輸出されています。アラビ カ種はジャワ島やブルーマウンテンの種だそうですから、まず間違いなく昔ながらのティピカです。Dschang(チャン?)の農業試験場で栽培されたアラビカ種は西部高地の生産者によって周辺地域に広まっていきました。1980年代後半から1990年代半ばにかけてカメルーンのコーヒー産業は崩壊寸前まで 追い詰められました。コーヒー価格の下落と政府の農業支援廃止により農民はコーヒー生産を放棄したのです。それからほぼ10年。農民はコーヒーを持続的農 作物として見直しはじめ、政府の援助なく、全くの自然農法によって作りはじめたことにより復活を遂げたのです。
送られてきたプレシップサンプルをカップしたら、イルガチャフェのようなテイストでした!これは驚き!即300袋を買うことに決めました。カメルーン、侮れませんよっ!今回は少しでも品質劣化を防ぐため、アントワープからリーファーコンテナーで持ってくることにしました。
JETROからいただいたカメルーンコーヒーについてのレポートを紹介します。
<コーヒーの生産拡大と品質向上に取り組むカメルーン>
2008年05月09日 ジェトロ・アビジャン事務所 渡辺久美子
カメルーンはアフリカの主要コーヒー生産国の1つであるが、近年、生産が低迷している。政府は生産拡大と品質向上に取り組んでおり、高品質コーヒーとして差別化、特に品質に定評があるアラビカ種をグルメコーヒーとして商品化することを目指している。
<低迷する生産>
カメルーンではロブスタ種、アラビカ種が栽培されており、主要な産地はそれぞれ、西部のムンゴと西北部地方の高原である。主要輸出産品であるコーヒー生産には約60万戸の農家が従事し、輸出収入は1,100億CFAフラン(約1.7億ユーロ、1,000CFAフラン=約1.52ユーロ)に上る。
コーヒー栽培の歴史は古く、植民地時代に導入され、その後輸出換金作物として生産が定着した。1975年ごろまでは農園の増加、耕作面積の拡大で生産が急速に拡大したが、90年以降は国際市況の低迷を背景に減少傾向にある。
2006/07耕作年度(注)の生産は、ロブスタ種3万8,764トン、アラビカ種3,892トンと、それぞれ前年比1%増、33%減だった。生産量は80年代の9万トン、3万トンと比べ大幅に減少している。これは主に国際価格の低迷で農民所得の減少、生産意欲の減退、資金不足、食糧耕作への作付け転換が起こっているためだ。
また小規模栽培が中心である農園の多くは、粗放的農業形態から老齢化、土壌劣化の問題に直面し、1ヘクタール当たりの収穫量はロブスタ種400キロ、アラビカ種90キロと80年代に比べ半減している。樹齢は5割以上が30年を超える。加えて資金不足による肥料・機材の低い投入率、植物衛生管理の不徹底による病害の問題もあり、収穫率は年々低下する傾向にある。
農民の老齢化、農村の過疎化による労働力の不足も深刻な問題となっている。こうした資金や労働力の不足が、農園管理の悪化や加工処理工程の不備を招き、収穫や品質へ影響が出ている。
さらに97年の自由化以降、国による管理システムが撤廃されたが、生産者への技術指導、品質管理、流通システム、融資メカニズムなどに関する付随措置が伴わないまま管理体制がおろそかになっていることも一因として挙げられる。
<コーヒー産業活発化政策に着手>
こうした状況から、品質管理の強化に向け早急な対策に迫られている。現在、ドイツ、スイスの支援により生産・収益性の改善、品質向上を図る「Common Code for the Coffee Community(4C)」イニシアチブが実施されている。 高品質なコーヒー豆の需要が増加する中、持続的開発可能な生産、品質向上に関する技術指導、生産手法や流通プロセスの最適化に取り組んでいる。
政府はコーヒー部門を重点産業に位置付け、生産システムの近代化を図る活性化プログラムに着手している。生産目標として、2015年までにロブスタ種18万トン、アラビカ種3万トンの達成を掲げ、農園のリハビリ、新規農園の造園、病害予防のための植物衛生管理の普及、後継者養成、生産技術の向上などに取り組んでいる。またインフラ整備による生産地帯へのアクセス改善、貯蔵施設の整備、品質管理の強化、資機材へのアクセス改善、所得の安定化と向上、融資メカニズムの整備、調査研究の促進、生産者の組織化などに関する措置を実施している。
<差別化に向けた取組み>
スペシャリティーコーヒー市場が拡大する中、カメルーンでは高付加価値のコーヒー栽培に関心が高まっている。ロブスタ種については栽培の高地化が進められている。通常、ロブスタ種はアラビカ種に比べ低地でも生育するが、高地で栽培されるロブスタ種は苦味と酸味が少なく、スカンジナビア・ブレンド、ヨーロッパ・ブレンドに適しているという。
品質に定評があるアラビカ種は、一般のコーヒーとは差別化したグルメコーヒーとして商品化していくことを目指している。西部山岳地帯の肥沃な土壌、恵まれた気候条件から産出される良質なコーヒー豆の安定供給によりカメルーン産ブランドの確立に向け取組んでいく。
(注)カメルーンのコーヒー耕作年度は、アラビカ種が10月1日~9月30日、ロブスタ種が12月1日~11月30日。
(渡辺久美子)
品名 | カプラミ ジャバ・ロングベリー |
生産国 | カメルーン |
地域 | 南西州バフォウサム |
生産者 | カプラミ生産者共同組合 |
クロップ | 2008/2009 |
規格 | Type D |
欠点規格 | 公式な規格はなく、一般的に30欠点/300gといわれている |
スクリーン | スクリーン16アップ |
木の品種 | ジャバ |
その他 | 標高1,200-1,800メートル、100%天日乾燥、ジャバの輸出数量は年間2コンテナーのみ |
精製方法 | フルウォッシュド |
開花時期 | 4月-5月 |
収穫時期 | 11月-1月 |
船積時期 | 2009年6月 |
保管方法 | 定温保管 |
ロットナンバー | 19/121/003 |
CLEAN CUP | 10.00 |
SWEETNESS | 8.00 |
AROMA | 8.25 |
ACIDITY | 8.50 |
BODY | 7.00 |
FLAVOUR | 8.25 |
AFTERTASTE | 8.25 |
OVERALL | 8.50 |
ADD | 20.00 |
FINAL SCORE | 86.75 |
フラグランスとアロマ:スイートシトラス、レモン、ヘイゼルナッツ、ウォルナッツ、カシューナッツのアロマ。主役のシトラスはカップに深みを加えます。 カップクオリティー: スムースでソフト。レモンのような味わいが長く残ります。キャラメルフルーツ、チョコレート、ちらりと見えるナッツのフレーバーがカップを引き立たせます。 冷めると:甘味と酸味の幅に広がりがでます。 |
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AROMA | 8 |
ACIDITY | 7 |
BODY | 7 |
FLAVOUR | 7 |
AFTERTASTE | 8 |
FINAL SCORE | 87 |
オレンジ、シトラス、ナッツ、花の香り。かすかな酸味。ミディアムボディー。レモンフレーバーの余韻のなかにナッツや花の香りが感じられる。 |
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