エクアドル最高峰チンボラソ山(6,267メートル)があるパリャタンガ郡で栽培されているゲイシャ。初入荷!パナのローストで浅煎りしたらアールグレイのフレーバーが登場した!
今回のロットは、アレハンドロ・オルティスのニーニャエルモサ農園というシングルエステートもの。通常、6月に開花するはずが、今回は7月中旬に遅れたため、収穫も8月にずれ込んだ。年間のゲイシャの生産量は10トン。そのうちの2.5トンを分けてもらった。近隣の生産者はゲイシャを植えているため、数年後にはかなりの量のゲイシャが期待される。アレハンドロ自身はコーヒー生産者になってまだ6年目の若い生産者である。父親から牧場を引き継いだが、もともとはコーヒー農園だった。30年前にコーヒー価格低迷により撤退したのであった。父の死後、牧場内の土地8ヘクタールでコーヒー栽培をスタートさせた。農園名となった「ニーニャエルモサ」はビューティフルガールという意味で、農園に来るのを楽しんでいる一番下の娘から命名した。
生産者からのコメント:SCAスコア85+、ジャスミン、オレンジピール、グリーンティー、マンゴ、ライム
エクアドルは、南アメリカ西部に位置する共和制国家である。北にコロンビア、東と南にペルーと国境を接し、西は太平洋に面する。面積は本州と九州を合わせた広さである。1830年にコロンビア共和国から分離独立。コーヒーは1860年にマナビ県のヒピハパ地区に持ち込まれ栽培されるようになった。1920年、カカオ、バナナが病害虫被害によって大きなダメージを受け、コーヒー栽培に切り替わっていった。コーヒー栽培に適した気候、環境、土壌を有しているが、高品質コーヒーというイメージはない。
[地勢・気候]
国土は赤道直下にあり、標高によって三地域に分かれている。 中央のアンデス山脈が縦断している地域をシエラ、太平洋岸の亜熱帯低地をコスタ、東部のアマゾン川上流熱帯雨林が広がる地域をオリエンテと呼ぶ。また、太平洋上西に1000キロ沖合にガラパゴス諸島を領有している。気候は熱帯性、12月から6月までは高温多湿。相当量の石油資源を有し、世界有数の石油産出国である。豊富な鉱物資源もあり、漁業も盛ん。農業、鉱業、漁業がエクアドル経済を支える3本柱である。
[生産状況]
アラビカ種とロブスタ種の両品種を輸出している国のひとつである。コーヒー生産量の70%はアラビカ種で30%がロブスタ種である。古くから栽培されてきたティピカやブルボンに代わって、収量が多いカツーラの生産量が増えている。2ヘクタール以下の零細農家が多く、栽培管理に手をかける余裕がないのが現状である。
[主要生産地]
アラビカ種の主要生産地はマナビ県、ロハ県、グアヤス県でアラビカ生産量の80%を占める。ロブスタ種の主要生産地は、オレリャナ県、スクンビオス県、ロスリオス県、ピチンチャ県でロブスタ生産量の70%を占める。収穫期はアラビカ種が6月~9月、ロブスタ種が8月~10月である。
[品質・格付]
ウォッシュドアラビカには手選別されたヨーロピアン・プレパレーションと機械選別されたUSクオリティーがある。アンウォッシュドアラビカにはガラパゴス、ヒガンテ、NO1、エクストラ・スーぺリオルなどがある。アンウォッシュドロブスタにはスタンダードとセレクトグレードがある。
[流通]
生産者との直接取引、生産者組合との取引、仲介業者を介した取引がある。主な輸出先はドイツ、米国、英国、ポーランド、日本と続くが、日本向けはインスタントコーヒーがほとんどである。コーヒー価格が低迷していた1990年代にエクアドルコーヒー産業はインスタントコーヒー生産にシフトしてしまった。国内消費の80%がインスタントコーヒーであり、インド、インドネシア、ベトナムなどからロブスタを輸入し、その量は国内生産の半分に及ぶ。
品名 | ニーニャエルモサ ゲイシャ |
生産国 | エクアドル |
地域 | チンボラソ県パリャタンガ |
生産者 | ニーニャエルモサ農園 生産者:アレハンドロ・オルティス |
クロップ | 2018/2019 |
規格 | スペシャリティーグレード |
欠点規格 | 明確な規定なし |
スクリーン | スクリーン15アップ |
木の品種 | ゲイシャ |
その他 | 標高1750-1800メートル、年間降水量1500みり、アフリカンベッドでサンドライ、シェードツリー(インガ、バナナ) |
精製方法 | フルウォッシュド、16時間嫌気発酵(アナエロビックファーメンテーション) |
開花時期 | 2018年7月 |
収穫時期 | 2019年8月-10月 |
船積時期 | 2019年9月 |
保管方法 | 定温倉庫 |
ロットナンバー | 008/G-004/014 |